白桃杏仁ティーの話
どうもこんにちは、淡彩坊です。
変な飲み物って、買うの勇気いりますよね。
美味しいから世に出回ってるんだろうけど、
自分の味覚がその飲み物の対象になってる万人の味覚と
同じとも限りませんしね。
そのときの「何か飲みたいなぁ」という欲求は、
その飲み物が当たろうが外れようが無関係に消費されて
次の『飲みたい欲求』が湧くまで消えて失せてしまう。
まるで彗星のような１度きりのモーメントを、
そんな出来心で消失リスクに託して良いものか。
そんな博打にBETするほど自分のコインは
……ということで、
ここまで大袈裟に言うほど変な飲み物でも
ないんだけど、
桃関連の商品って滅多にハズレないし、
パッケージもなんか可愛いしね。
まぁまずミルクティーではないことは確実ですよね。
かといって想像に容易いかというと
そうでもないよね。
まあとりあえず飲んでみる
……うん！あっ、なんだ意外とおいし……うん？
ちょ、待ってもっかい……うん……うん、
いやうまいよ普通に、なんかあのー……ん？
待って……ちょっともっかい確認させて……
うん！ん？うん。ん？ちょ……うん。ん？うん。
うん？……うん！うん。うん……？ちょ……
うまいよ。
おいしいんだよ。ミルクティーとは違うんだけど
さすが杏仁豆腐そのものはミルクも含んでますから
180° 違うというわけでもなく、
似て非なるものという感じの、ミルキーなティー。
おいしいことだけは100％露ほども迷わず頷ける。
おいしい飲み物なのは確実！
うまい！
じゃあ何にそんなにうんうん？うんうん？と
なっていたのかというと、
正体を追い求めてしまったのです。
白桃なのか杏仁なのかが、
一瞬の間に何度も入れ替わる。
んっ、ほんとだ杏仁豆腐だ！ｗｗｗｗ
ってなったのも束の間、
じゃあ白桃はどこだろうと思ったら最後
杏仁だったはずの風味が
白桃の姿に化ける。
あれ！？今見てたのって杏仁ちゃんじゃなくて
白桃ちゃんだったのかな？
いやそんなはずはない……ちょ、もっかい見せて
（ ゴクリ
ほら！やっぱり杏仁ちゃんじゃないか！
白桃ってのはもっと……あれ！？
杏仁ちゃんじゃなくて白桃ちゃん……！？
待て待て、いや違うんだ、
おじさんは杏仁ちゃんのことを間違えたりなんかしないよ
きみは絶対に杏仁ちゃんだ……よな？
……頼む。もう一度チャンスをくれ。
おじさんは絶対に杏仁ちゃんの姿を見たんだ！
もう一度確認させてくれ！
（ ゴクリ
ほら！杏仁ちゃんだったろう……あれ？
は、白桃……ちゃん……？
いやそんな馬鹿な。おじさんが杏仁ちゃんを
見間違うわけないんだ。
個性的で天真爛漫な杏仁ちゃんだぞ、
あんな素敵な子はきみしかいない！
唯一無二だろう、迷うはずがないんだ！
嘘じゃないよ！本当なんだ！
おじさんを信じてくれ！
もう一度！もう一度出てきておくれ！
なめらかな絹のような素肌で！
優しいのに悪戯っぽい目をするお顔を！
恥ずかしがらずに見せてくれ……！
ってなる。
杏仁ちゃんのかくれんぼなんだ……
杏仁ちゃんのかくれんぼ
杏仁豆腐って独特な風味があるじゃん。
ミルクとも言い難い、甘ったるいのとも少し違う
独特な香りというか。
あれが苦手って人もいると思うんですよね。
かつてのわたくしもそうでした。
90円台のやっっすい、デッケェ豆腐のパックみたいなのに
シロップ漬けにされてる、
人為的にアーモンドミルクが水増しで薄まった
いっそカルピス寒天だろみたいな偽杏仁豆腐の方が
クセがなくて好きだった時代がありました。
その独特な風味を、白桃のヴェールを纏うことで
文字通りかくれんぼしてる奥ゆかしい杏仁ちゃん。
杏仁ってのがそもそもアプリコットの類らしいので、
杏と桃ってまあまあ同類だし、合わないわけがなくて
そのおかげで上手に『見えそうで見えない』感じの
ちょうどな刺激でココロを虜にしたんだね……
ティーの公園でのびのびと遊んで
心のおじさんを無邪気に翻弄する杏仁ちゃん。
そんな不思議な世界に連れていかれる飲み物でした。
変な人
変な飲み物じゃなくて、
その博打に勝った暁に私が変な人になっただけでした。
まあ要は後引くおいしさってやつですかね。
何回も確かめたくなって、何度も何度も味わっちゃう。
魅惑ティーです。
ぜひともご賞味あれ。
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あと、なんかの間違いでこの記事を読んで
なんかが間違って試してみる気になって
どっかが狂って賛同してくださった方は、
ぜひともスターをくれ。
スターで教えてくれください。
